Vol.11_「なぜ貴方と社員は一体感がないのか??」 〜時間感覚のズレについて

こんにちは、先月58歳になりました沢田です。プレゼントはまだ受付中ですよ!

58歳の抱負を決めきれず、ズルズル引き延ばしていたら子供の受験やら、コロナウイルス対策やらがやって来て、とうとう3月になってしまいました(笑)

今年に入ってからも、いろんな経営者の方となるだけ会ってお話をすることを心がけていますが、「経営者には様々な悩みがあるなあ」と改めて思います。

そんなみなさんのお悩みの一つに、「社員との一体感がない」というのがあります。

「悩んではいないが、一体感はない!」という方も含めるとおそらく9割超えているんじゃないでしょうか?

私はこれは極めて健全な感覚で、逆に一体感なんてあったら大変なことだと考えています。

だってそうでしょ、だとしたらその方は社員とおんなじようにしか考えられないか、社員が何を考えているのか感じられないハッピー野郎(もしくはレディ)じゃないですか。

それで会社が続いていたらそれこそ キ・セ・キ・・

「悩んではいないが、一体感はない」かたのなかには

「だってほらぁ あいつら なーんにも考えてないバカばっかでしょ(ニヤリ)」

などということを平然とおっしゃるかたもおられますが、私は社長の頭が良くて社員はそうではない、というふうにはあまり思いません。

社長と社員では単に使っている頭の部分が違うというか、時間間隔の方向性が違うんじゃないかなと考えているんです。

優秀な社長さんは、意識的であれ無意識であれ「今起きていることと 今取り組んでいることには何の関連性もない」と考えています。

どういうことかと言いますと、

「今起きていることは、過去の取り組みの成果」であり「今取り組んでいることが、未来の成果を生む」

と考えているわけです(まあ当たり前ですね)。

そしてさまざまな時期から始まり、様々な時期に終わる、種まきから収穫までの横棒が並行してたくさんに並んでいて、その川の流れを「現在」という手前の川岸から眺めているイメージをお持ちです。

一方優秀な社員さんは、そんな悠長な事を言っていられません。

その川を流れる横棒を、「現在」という位置を変えずに、まるで丸太渡りのようにヒョイヒョイと飛び回りながら業務をこなしていきます。

社員さんにとっては「現在」がすべて、過去は文字「通り過ぎ去った現在」であり、未来も文字通り「未だ来ない現在」のこと。

過去も未来も大事なことくらいはわかっていますが、そこまで手が回らない。

彼の目線は、時計で言ったら12時ー6時のところに固定されていて、社長のように川岸から9時ー3時を見渡すことは難しいのです。

「社長と社員の時間間隔は最大で90度ずれている」と言えばよいのでしょうか。

そんな彼らがときおり犯すミスは「今起きていることと 今取り組んでいることに関連性があるかのように感じてしまう」こと。

会社の状態が良くない時は特にですが、社長が会社や社員の未来のために必死に考えて四苦八苦しながら次の種まきをしているのを見ると

「この大変な時期に社長は一体何をやっておるのじゃ??」

と社員が思ってしまう事がしばしばあり、それを感じとったとき社長さんは一抹の寂しさを覚えて「一体感がない」と悩んだり、「ばーかばーか」とうそぶいたりするのです。

もうおわかりですね。

社長と社員の一体感は「感じるもの」ではなく「感じさせるもの」

時間間隔を60度くらい社員に寄せて、2時ー8時くらいの目線で接すると、社員さんに一体感をもってもらえるんじゃないかと思います。

もちろん頭の中ではしっかり9時ー3時目線をキープしていきましょう。