Vol.23_「ものぐさ流タスク完遂術(上級編)」

「やせていて、メガネをかけていて、横分け」という見た目から、「几帳面な人」という印象を人に与えている私ですが、実際には結構なものぐさ者な私です。

ペンでも書類でも、基本出したものは出しっぱなし。

一人暮らしだった学生時代は、洗濯物は畳まず山にして積んだまま、布団を敷くのが面倒なときはそれに埋もれて寝たりしてましたしね。

いまや「作れないものはない」料理男子として有名な(?)私ですが、その頃はレトルトカレーを温めずご飯にかけるのは序の口、インスタントラーメンも、乾いたまんまにスープの粉を振ってそのままかじってしまって、お腹の中で美味しく出来上がる、という具合。

もっとも不潔にしているのは嫌で、掃除やゴミ出しはマメにやっていましたから、本人は「ただ合理的なだけ」と思っていましたが、はたから見たらどうだったんでしょうね?

そんな私ですから、今でもスケジュール管理やタスク管理は大の苦手、スケジュールは会社の人にやってもらっています

しかし、タスクの方は、直接依頼されるものや、自分が作り出すもののほうが多いのでそうは行きません。

一応、手帳やスマホのカレンダーに書いてはいますが、いつもたまる一方で、急ぎのものから手を付けていると、どんどん締切が押してきて、新しい依頼は断ったり、やりたいことは諦めざるを得なかったり・・・

そんなこんなで仕事やプライベートのパフォーマンスにムラができてしまうのが悩みのタネでした。

「なんとかタスクを完遂したい」

そんな気持ちから色々試してはみました。

スケジュールに「Aを30分やったらBを30分」とタスクを細切れにしてアサインしていく方法もやってみました。

また、机やデスクトップに複数のドキュメントを並べてご飯のおかずを食べるみたいにちょっとづつ箸をつけていく、というやり方も・・

どちらも結果は「どのタスクもまともに終わらない」という悲惨なもの。

これは基本に帰らなくてはと、「先約優先」にも挑戦。

これは大変気持がスッキリする楽なやり方ではあるんですが、例えば「先週号の日経ビジネスを読む」とかいう自分で立てたタスクのために、他の人からのタスクを断るようなことが発生して、トータルでの生産性を著しく下げてしまうことがたちまち露見し、すぐ諦めました。

そんな中、とある人から「2軸で優先順位をつける」方法を教えていただきました。

縦軸に「緊急度」、横軸に「重要度」をとり、高い低いで「田の字」型に4つに分けます。

タスクがこのマトリックスのどこにあるかで優先順位を付けていくわけです。

「緊急度高・重要度高」のタスクは当然ランクA

真っ先に取り組んで完了させなければなりません。

「緊急度低・重要度低」は当然優先度最低ランクのD

全然やらなくて良いタスクで、タスクとも呼べないものでしょう。

よっぽど時間に余裕があれば暇つぶしにやってもいいかな?というくらい。

さてここで迷うのは、「緊急度高・重要度低」と「緊急度低・重要度高」をどうするか?

どちらを優先度2位のランクBにすべきか迷いますね。

答えは「緊急度低・重要度高」がランクB

なぜなら今低くても、いずれこのタスクの緊急度は時間の経過とともに「高」になることが決まっているからです。

なのでこのランクBは、完了はすぐでなくても、着手だけは早くしておかなくてはなりません。

そしてランクCが確定した「緊急度高・重要度低」のタスクはなんなら飛ばしてしまっても良いと考えます。

重要度は高くないので、期限が来たらモノによってはそのまま消えてなくなるタスクですし、リスケも十分可能だからです。

頼める人がいたらランクCはどんどん丸投げしてしまうのも一つの考えです。

そうです、「ものぐさ流タスク完遂術」とは「重要なタスクだけを完遂する」という考えに基づいた正真正銘ものぐさなな完遂術だったのです。

まあ言ってしまえば「ノーアルコール」ではなく、ちょびっとは入っている「ノンアル」、「無借金経営」ではなく、借金分の現預金を持つ「事実上無借金」と同じで、「事実上のタスク完遂」を目指すのが、忙しい経営者のタスク管理ではないかと思うのです。

ちなみに私が考えるタスク保有のベストバランスは

「A:2割 B:7割 C:1割 D:0割 Aは全て着手 Bのなかの7割は着手済み」

です。

実際にはAの着手率があまり良くなく、いつも大慌てですけどね(笑)